A

色々と書く

のんのんびより ED 考察

はじめに

タイトル通り、アニメのんのんびよりのエンディングテーマ「のんのん日和」について気になっていたことがあり、色々と考察をしたので書いていく。

もしも既に私の気になる点について公式による発表または有志による解明がされているのであればそれはそれでいい。これは私なりの考察だ。

ひとまずこの曲を聴いてほしい。これはフルバージョンとなっているが、アニメ版では一番のみで終わるので、最後まで聴く必要はべつにない。もっと言えば、0分40秒から少しだけ聴くだけでも構わない。


のんのんびよりED歌詞付きFULL【のんのん日和】高画質・高音質

 

この曲で私が疑問に感じたのは、

00:40秒あたりからのキャラがそれぞれ動物の名前を言っていくパートについてだ。

では何が気になるのかと言うと。

なつみ「あ、あれってハクビシン?」

れんげ「タヌキなのん」

こまり「アライグマでしょ」

ほたる「イタチですよ」

全員「動物に会釈する横断歩道」

と、一連の流れの中で四匹の動物の名が挙げられているが、一体彼女たち四人が見た動物の正体とは何だったのか?についてだ。

 

考察

その動物のことは混同を避けるため以下、Xと呼ぶことにする。

では早速私の推測を始める。

 

まず、キャラの特徴とその発言を照らし合わせていく。

 

・なつみ「あれってハクビシン?」

普通に考えれば最有力候補。四人の中では最も自然に対しての知識が豊富。

・れんげ「タヌキなのん」

最年少なうえに元々若干頭がおかしいところもあるので信憑性は皆無に等しい。

最悪の場合れんげだけ幻覚を見ている可能性も。

・こまり「アライグマでしょ」

そもそも興味が無い。べつに何でもいいけど普段の遭遇率からいってアライグマでしょ的な感覚。Xのほうをちゃんと見たのかすら怪しい。おそらくはチラ見した程度だと思われる。

・ほたる「イタチですよ」

~ですよという諭すような口調に大人びた声色、それに四人の中では群を抜いて常識人だということもあって説得力は跳ね上がるが、最近田舎に引っ越してきた都会っ子のため自然への知識は乏しく、この類いに関しての発言となれば信憑性は著しく欠ける。

 

さて、注目すべきキャラはほたるであり、最後まで彼女がキーとなる。

まず、ほたるの「イタチですよ」という発言がもっとも難解である。

彼女が、三人の誤りを訂正するために(これ即ちほたるにはXがイタチだという確証があることになる)「イタチですよ」と言ったのか、あるいは、確証は無いけどなんとなく見た目からそんな気がするから「え~、あれ絶対イタチですよ~」みたいな感覚で言ったのか、このどちらなのかが現時点では断定することができない。

例えば、本作内においてのほたるの立ち位置が「博識で何事においても常に正確な答えを出すキャラ」なのであれば、「イタチですよ」は誤りを訂正するための発言だったで終わるが、キャラの特徴でも軽く触れたように、べつにそういうキャラな訳ではない。かといって、彼女の発言が間違いだという確証も無い。

従って、この時点ではXがイタチなのか否かは分からない。

そうなると、Xの正体は大きく分けて二つになる。

ひとつはほたるの言ったままの「イタチ」

もうひとつは三人の挙げた動物の内いずれか、あるいはそれ以外の何か。

の、二つだ。

そして私は「イタチ」が解であるとは思えない。

何故なら、生まれてこの方田舎で暮らしてきた三人ですら意見がばらばらで正体が掴めていないのに、最近都会から越してきたほたるが見事に言い当てられるとは到底考えられないからだ。

 

この四人の発言からでは以上のことまでしか推察できず、Xの正体は全く掴めていない。

 

続いて彼女たちがXを発見した状況について詳らかにしていく。

補足しておくと、アニメのエンディング映像でこのパートの部分に流れる映像は脱ぎ捨てられた服の映像なので全くアテにならない。

 

最初にXを発見したと思われるナツミの台詞。

「あ、あれってハクビシン?」

この「あれ」というのは代名詞だが、近場のものを代名詞で呼ぶ場合は「これ」と呼ぶことから、四人とXの間は少なくとも至近距離と呼べるものではないことが分かる。

続いて、三人がそれぞれ動物の名を挙げていき、合計四匹の動物の名が出た。誰一人として同じ名前を挙げていないことから、Xが何なのかの判別が付け難い、即ち全体像がはっきりと視認できていないことまで読みとれる。

つまり四人とXは、ある程度の距離があり尚且つ何か障害物などでXの全身が見えていないという関係にある。

では、その関係とはどういった状況が予測されるか。

 

状況1

Xが藪などに身を潜めており、体の一部だけが四人には見えている状況。特に、種を特定しづらい体の一部と言える。もし顔が見えているのであれば自然と共存してきた彼女たちならばすぐに分かる筈だ。

 

状況2

Xはやはり藪などに身を潜めているが、顔を四人に向けている状況。

状況1で顔が見えていないことが有力であるかのように説明したが、実は顔が見えているという可能性のが大きい。その理由については後述する。

 

状況3

Xが四人の近くを走り抜けて行った状況。

仮にXが颯爽と四人の目のつくあたりを駆けていったのであれば、刹那的な出来事ゆえに特徴をとらえきることができず、種の特定が不可能だったということも納得がいく。

しかし、これも実はおかしな点がある。状況2のことも含めて説明していく。

 

状況2で顔が見えていた可能性が大きいと述べた理由と、状況3のおかしな点について。

もう一度、問題の部分を書いておく。

なつみ「あ、あれってハクビシン?」

れんげ「タヌキなのん」

こまり「アライグマでしょ」

ほたる「イタチですよ」

全員「動物に会釈する横断歩道」

 

先述した状況2及び3のことについて同時に説明するが、これには最後の「動物に会釈する」という行動が要になってくる。

状況3のように、特徴をとらえるのが難しいほどに素早く駆けていった動物に対して会釈をするだろうか?

あるいは状況1のように体の一部しか見えていない動物に対して会釈をするだろうか?断じて否だ。

では、逆に会釈する場合とはどのようなシチュエーションか。単純明快に目があったときである。つまり状況2が最も有力な状況となる。

しかし、顔が見えている動物がいるのに、なつみ、れんげ、こまりの三人が誤った名前を挙げ、ほたるのみが正しい名前を挙げたというのはやはり考えられない。

はじめの方で述べたキャラの特徴と発言の照合に、この状況推測をふまえると、Xの正体が「イタチ」ではないことは限りなく確実に近いと言っていい。

 

四人の特徴、発言、そしてX発見時の状況は辻褄が合わない。

ではここから結論を導くためにはどうすればいいのか。

それは「横断歩道」が鍵となる。

 

まず次の動画を見てほしい。全部見ても結構だが03:02秒あたりからの彼女たちの生活圏内を上空から撮っているようなシーンだけで構わない。


のんのんびよりop【full】

 

 

上述したシーンを見たならば気付くだろうが、この村が田舎というのは

言うまでもく、田んぼがそこら中にあり舗装されていない道も多いうえ、あまつさえ舗装されている道の幅も狭い。

故に、横断歩道が無いのである。

では全員で「動物に会釈する横断歩道」と歌い上げたのはどういうことなのか?

当然の疑問だ。

そしてその答えこそがXの正体を暴く。

 

だがその前に、私はこの考察を2017年06月15日に書いており、あたかも最近のんのんびより(しかも1期)を見たかに思えるが、実は最後に見たのは1期放送が地上波でされていたときだ(しかも3話くらいまでしか見てない)。

偶然、このエンディング曲を聴いたためにこのような考察を書き始めたが、アニメの記憶はほとんど失われていると言っていい。

従って、もし本編で横断歩道の描写があったのであれば(私は記憶に無い)、ここから先は詭弁となってしまう。

そうであれば申し訳ない。

 

本題に戻ろう。

 横断歩道というのをそのままの意味でとらえてはいけない。この横断歩道とはべつのものを暗示している。

それは何か。

横断歩道とは渡るもの。渡るから連想でき、尚且つこれまでの不可解な点の辻褄が合うものとなれば一つしか無い。

三途の川のことである。

 

結論を先に書けば、この歌は死の瀬戸際でほたるが最後に見た幻だ。

何らかの現象によって壊滅した彼女たちの村。家屋は想い出とともにことごとく崩壊し、村人たちは死に、森は閑としている。

悲運にも唯一の生存者となったほたるだが、その身体から既に生気は失われており、廃墟とかした我が家の壁にもたれかかるようにしてへたり込んでいる。

全てを失った彼女には、その場から動く気力があるはずもなく、しかし身体は徐々にだが確実に衰弱していった。

焦点の合わない虚ろな目に映るのは見るも無惨な村の残骸ではなく、かつての明るく輝いていた日々の幻影。

そして、その時はやって来た。

薄れゆく意識の中で彼女が見た夢。

三人に連れられて村を東奔西走し沢山の発見をした。花で冠を作り川で魚を捕らえ森で動物に会った。

死に直面して去来した過去の映像。

それをみんなで歌っているのである。

しかし一部には事実とは異なる部分が入り混じった。

それは「あれってハクビシン?」と自然に関しては四人の中で右に出る者がいないナツミが質問をし「イタチですよ」とほたるが教えたことだ。

彼女の持つ溢れんばかりの母性は、三人のお姉さんでありたかったという願望に直結し、その想いは事実を歪めてほたる自身に都合の良いように改変された。

そして横断歩道、つまり三途の川をみんなで渡っていくのである。

ほたるのなかにある「どうして皆と一緒に死ねなかったのか。何故私だけ生き残ってしまったのか」という激しい後悔の念が、あのように四人で一緒に三途の川を渡らせたのである。

 

では三途の川を渡る際に見た獣の正体だが、黄泉への案内役みたいな動物がいるのかいないのか、私の知識には無かった。

なので、仕方なくインターネットで「三途の川 動物」と検索したところ次のような結果が出た。

 

f:id:BplusA:20170616223703p:plain

 

これは検索結果のトップページに出てきた画像一覧だが、一番右に明らかに目を引く獣がいる。

画像を直接クリックしていないので詳細は分からないが、このもふもふしたやつはおそらく犬夜叉のアレである。そして犬夜叉のアレと三途の川の関係性は全く分からないが出てきたということは何か重要な関係にあるのだろう。あるに決まっている。

 

つまりXの正体とは「犬夜叉のアレ」だったのだ。

 

私の推論は以上だ。