冴えない彼女の育て方
梗概
主人公の安芸倫也は加藤恵と出会い、彼女をヒロインとした同人ゲームの作成を思い立った。イラストレーターで幼馴染みの澤村・スペンサー・英梨々、ライトノベル作家の霞ヶ丘詩羽を勧誘し、コミケ参加を目標にゲーム作成を進めていく。
設定
評価:B
物語の設定について特筆すべき点はない。
決してありふれているという訳でもないが、目新しさも全くない。かと言って、つまらなくもない。至って普通。
キャラクター
評価:B
加藤恵以外はあまり好きではないが、今となっては彼女さえも可愛く見られない。理由は後述することになる。
特に英梨々が苦手である。理由としてはツインテールでバシンバシンやるシーンが寒すぎたから。後、シリアス展開の要だったことも大きい。
楽曲
評価:A
OP、ED共に良い曲である。元々、春奈るなが好きだという補正が掛かったとしても、映像を含めればEDに軍配が上がる。英梨々もこのときばかりは可愛く見える。喋らず、動かなければ可愛い。
次回予告
評価:A
本編よりは好き。予告の英梨々の声は可愛い。喋っても可愛いことに気が付いたので、動かなければ可愛いという結論に至る。
総評
評価:C+
一期全話と二期の0話の途中までを視聴しての総評となる。二期はその時点で見るのをやめてしまった。その理由についても、やはり後述することになる。
このアニメ内で最も気持ち悪く見えたのは、主人公を取り巻くヒロインの振る舞いだ。
霞ヶ丘詩羽と英梨々が倫也をめぐって牽制し合うシーンが度々あるが、これがとにかく気持ち悪い。仲の悪い演技をしている風な、わざとらしすぎるやり取りに吐き気を催した。そこに彼女たちの倫也が好きという本意などはなく、視聴者にとって見せる喧嘩をしているに過ぎないのがありありと現れており、これが堪らなく嫌だった。
所感
初めてこのアニメを見たときの衝撃は昨日のことのように憶えている。
と言うのも、本作のメインヒロインである加藤恵の可愛さに心を奪われたからだ。
毎週1話を見終える度に、次に加藤ちゃんと会えるのは1週間後なのかと待ち遠しく感じたものである。
当時を振り返ると、あの時の私は彼女を一人の女性として好きだったのだと思う。何故なら、ストーリーの行く末などは甚だどうでもよく、ただ加藤ちゃんが新しい台詞を喋り新しい表情を見せてくれるのを楽しみにしていたのだから。彼女の一挙手一投足を見る度に胸が痛んだ。それほどまでに好きだった。
では加藤恵の何がそこまで可愛いのか、何故あれほど好きだったのか。
それについては上手く言い表すことができない。
本当に好きなものは理由を説明できないと聞いたことがある。当然の帰結として、私は加藤恵の好きなところを説明できない。
とにかく私は加藤恵のことが好きだったが、アニメとはいつかは必ず終わってしまうものだ。最終話を見終え、彼女との別れの時が来たときは暗涙にむせび途方に暮れた。これほど可愛いキャラクターには二度と出会えないだろうという気がしたのだ。
一期の放送終了からしばらく、二期の放送が告知された。
これを知ったとき私は高らかにガッツポーズをとり、加藤恵と再会できることへの喜びは留まるところを知らなかった。
そして二期の放送が遂に始まり、0話を視聴した私は、最後まで見終えることなく画面の電源を落としていた。
一言で表すと、全てが気持ち悪く見るに堪えなかったのだ。
自分を取り巻く女性たちの好意に気付かない主人公。主人公が好きだという想いを衝突させることなく、一見仲が悪そうだがなんだかんだ仲良くやっているヒロインたち。
このご都合主義の極地とも言える光景は他の数あるアニメでもよく見られるし、元より冴えカノ1期だってそうだったのだ。更にはあれほど好きだった加藤恵が喋っていると腹立たしく感じた。
私は冴えカノを含め加藤恵までもを嫌いになっていたのだ。先述したようなアニメを今まで沢山視聴してきたのにも関わらず、何故か冴えカノだけは心底気持ち悪く思えた。
それについても上手に説明することはできない。
本当に好きなものは理由を説明できないように、本当に嫌いなものの理由も説明できないのだろう。